文化財保護

円津禅院(えんしんぜんいん)


円津禅院(えんしんぜんいん) 円津禅院(えんしんぜんいん)円津禅院(えんしんぜんいん)
円津禅院は、漕港河のほとりに位置する朱家角古鎮の有名な古刹です。元代・至正年間(1341~1368年)に創建され、東門は泰安橋の西側にあります。明・清の両代にわたって何度も修繕され、現在の姿に整えられました。禅院は漕港の川辺にあり風光明媚で、特に清華閣に登ると漕港の絶景を一望できることから、古くより多くの文人墨客がここで詩を詠み、題字を残しました。

清初の順治年間、住持僧の語石から嘉慶年間の覚銘に至るまで、六代の住持は皆高い文化素養を持ち、書や絵画にも秀でていました。そのため、多くの著名人が禅院を訪れ、数々の墨跡や名作を残しました。『円津禅院小志』には、趙孟頫や董其昌の扁額、清代の劉墉、梁同書、銭大昕、鄭板橋らによる対聯が収録されています。青浦の文化人である陸樹声や王昶も墨跡を残しており、王昶の一部著作の木版もかつてここに保存されていました。

しかし長年の戦火により、これらの文物の大半は失われました。建国初期にはすでに残存する貴重品は少なく、後に大部分が江蘇省文物管理委員会により収集され、現在は江蘇省や蘇州市の博物館に所蔵され、少数が青浦区博物館に保存されています。

1950年代初頭に禅院は取り壊されましたが、王昶の「重修清華閣記」「振華長老塔銘記」、沈光瑩の「重修大殿記」といった石碑が現存し、禅院の遺産として残っています。1999年に復元工事が始まり、2000年より一般公開されています。


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