歴史古橋

永安橋(えいあんきょう)


永安橋(えいあんきょう)永安橋は朱家角古鎮景区の西井街6号付近に位置し、東へ折れて約200メートル進むと放生橋の北側橋台に至ります。永安橋は東西方向に架かり、西井港を跨いでいます。港の南端に位置するため、地元では「南橋」とも呼ばれています。

橋は清・光緒16年(1890年)に建設され、1999年に修繕されました。単一スパンの平梁橋で、花崗岩で造られています。全長12メートル、幅1.75メートル、高さ2.5メートル、スパンは4.7メートルです。橋の東西両端にはそれぞれ9段の石段があり、両側は小石で築かれています。橋面には柱式の横板欄干があり、高さは60センチ、親柱は98センチです。橋面は3枚の大きな石板で舗装されており、階段の踏面は30センチと歩きやすくなっています。

橋洞の内側東側には橋名の石碑があり、右から左へ「光緒十六年歳次庚寅 永安橋」と楷書の大字で刻まれています。光緒16年(1890年)から数えて、ちょうど135年の歴史を誇ります。

「龍河三橋」は地元の民俗行事においても重要な役割を担っています。朱家角では特別な風習があり、旧正月元旦の朝、町の人々が老若男女そろって町内すべての橋を巡ります。彼らにとって、日頃は静かに町の通りを繋ぐこれらの堅牢な橋は、新年の始まりに最も確実で現実的な加護を与えてくれる存在なのです。

橋ごとに込められた願いも異なります。永安橋を渡れば「永遠の健康と平安」が得られ、中龍橋は「龍のごとき活力」を、涌泉橋は「知恵と財が湧き出ること」を意味します。放生橋は「長寿」、平安橋は「平安と調和」、永豊橋は「尽きぬ豊作」、泰安橋は「国泰民安」、福星橋は「幸運が輝くこと」を祈ります。

元旦の朝、年配の人の後について歩き、橋を渡りながら話を聞き、願いを込める――町のすべての石橋を巡るこの風習は、とても面白く心温まる体験に違いありません。


中龍橋(ちゅうりゅうきょう)
涌泉橋(ゆうせんきょう)

朱家角